インプラント手術が怖い|手術後の経過や痛み止めについて

「インプラント手術の手術をした後はどのように過ごせばよいの?」
「インプラント手術の口腔ケアや、痛み止めについて知りたい」という方へ

こんにちは。
名古屋市千種区の歯医者、ちくさ池下歯科・矯正歯科 院長の河村です。

インプラント治療を躊躇してしまう理由として、費用や治療期間のほかにも、手術中や手術後の痛みについての不安を挙げる方は多いのではないでしょうか。

なくした歯の代わりになる治療として、インプラント治療でしか得られないメリットがあります。特に、隣の歯に負担をかけないため、残っている歯の寿命を考えると、インプラントがオススメできる場面は多いと言えるでしょう。そのため、インプラント治療をためらうことで、残っている歯にトラブルが生じてしまうことは避けたいと考えています。

前回の記事では、「インプラント手術が怖い」という方に向けて、『インプラント手術が怖い|その理由と不安を和らげる対処法』について解説しました。今回は、インプラント手術後の過ごし方や注意点、鎮痛剤(痛み止め)について解説していきます。

手術後の回復期間について知っておきたいこと

インプラント治療を行うことで、患者様の生活の質を格段に向上させてくれることでしょう。そのためにも、手術後の回復期間は非常に重要で、適切なケアが必要です。回復期間中の過ごし方や、注意すべき点をしっかりと理解しながら、生活することが必須となります。

正常な回復期間について

インプラント手術後には腫れや痛みを伴いますが、これは体が正常に回復するうえで必要な時期です。痛みのピークは術後2-3日と言われていますが、手術の範囲や術式によっては長引くこともあります。ただし、長くても1週間程度で落ち着くことがほとんどです。

その間は、冷やすことで痛みを和らげることができ、処方された鎮痛剤を使用して痛みをコントロールすることが大切です。加えて、指定された間隔で消毒のための通院を行い、経過を確認してもらうことも、良好な経過のためには必要となります。

回復期間中の注意点

インプラント手術後は、体や傷口に負担をかけないように生活しましょう。

食事について

食事は柔らかく食べやすい食品を中心にし、硬いものや刺激になるものを避けることで、患部を刺激しないように配慮します。アルコールの過度な摂取は、痛みの再発に繋がることがあります。

喫煙について

喫煙は血流を悪くして治癒を遅くすることが知られているため、控えることが望ましいです。喫煙者の方の場合、インプラント手術の成功率が低く、また治療終了後の経過も良くないことが論文でも報告されています。

口腔ケアについて

口腔内を清潔に保つことは極めて重要で、適切なブラッシングで細菌の数を減らすことで、感染のリスクを下げることができます。指示があった場合は、含嗽剤(うがい薬)を使用することも清潔を保つために役立ちます。手術直後は患部がデリケートなため、ブラッシングを避けるか、手術後専用の柔らかい歯ブラシを使用することもあります。担当医からの指示を守ることが大切です。

その他の注意点

血行が良くなりすぎると痛みを感じやすくなってしまうため、手術当日の長風呂やサウナは避けて、軽いシャワー程度が良いでしょう。また、手術後数日間は激しいスポーツや過度な肉体労働も控えてください。栄養や睡眠を十分に摂取して、身体を休息させることが回復の手助けとなります。

手術後のトラブルについて

インプラント手術後の主なトラブルとしては、手術部位の感染や、インプラントの脱落が考えられます。これらを回避するためには、手術後の指示をよく聞き、清潔な口腔環境を維持することが重要です。万が一、予想しない症状が現れた場合は、速やかに担当医に相談しましょう。

鎮痛剤について知っておきたいこと

インプラント手術後の回復期間においては、痛みの原因を理解して、鎮痛剤(痛み止め)を正しく使用することが欠かせません。鎮痛剤にはさまざまな種類がありますが、それぞれに適切な用法用量が存在します。手術後も快適に過ごしていただくために知っておきたい鎮痛剤の基本的な知識と、適切な使用方法について解説していきます。

一般的に処方される鎮痛剤について

インプラント手術後に処方されることが多い鎮痛剤には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とアセトアミノフェンがあります。NSAIDsはプロスタグランジンという炎症と痛みの原因になる成分の生成を抑制し、アセトアミノフェンは中枢神経系で痛みの伝達を弱めることによって鎮痛効果を発揮します。これらは、痛みの程度や患者様の健康状態を考慮したうえで処方されているため、十分な効果を得るためには指示を守ることが大切です。

鎮痛剤の正しい使用方法について

鎮痛剤を効果的に使用するために、歯科医師の指示に従い、決められた用法・用量を守ることが大切です。例えば、痛み止め効果が得られないと感じて自己判断で薬の量を増やしても、適切な効果が得られないばかりか、副作用が強く出てしまう場合もあります。正しい使用方法を守ることで、上手に痛みをコントロールできるようになるでしょう。

鎮痛剤使用時の注意点について

鎮痛剤を使用する際には、副作用や相互作用の可能性に注意する必要があります。

鎮痛剤の主な副作用は、アレルギー(皮膚の湿疹や息苦しさ)の他に消化器症状(食欲不振、胃もたれ、腹痛など)があります。他にも肝機能や腎機能に影響を与える場合もあります。

また妊娠の可能性がある場合や、ほかのお薬を服用している場合は、あらかじめ歯科医師に相談してください。患者さんの安全と守るために、お薬の知識と正しい使い方が重要となるのです。

それでもインプラント治療が怖いという方へ

ほとんどの方がインプラント治療や手術に対して恐怖心を持った状態で来院されています。痛みが伴うというイメージや、失敗したらという不安はなかなか拭えないかもしれません。しかし、歯科医師も患者様にできるだけ快適にインプラント治療を受けていただきたいと考えており、そのための工夫を凝らしていることも覚えておいてください。

まずはカウンセリングを受けてみましょう

インプラント手術に対する心配を解消するために、まずはカウンセリングを受けて、手術に対する恐怖感や不安を正直にお伝えください。手術の流れや、術後の計画についての説明を受けることで、治療終了までの道筋をイメージすることができ、不安の軽減に繋がることもあります。またインターネットや口コミによる情報は、なかなか取捨選択が難しいのではないでしょうか。実際に歯科医院に足を運んで話を聞くことで、治療に対して少し積極的な気持ちになれるかもしれません。

信頼できる歯科医院を探しましょう

技術の進歩により、インプラント手術は成功率が高く、治療成績も長期的に非常に良い治療法となっています。しかし、多くの患者様はそれらのデータを確認することが難しく、情報不足から不安を感じているのではないでしょうか。

そこで重要になるのが信頼できる歯科医院選びです。

実績のある医院や経験豊富な歯科医師から説明を受けることで、事前の不安が軽減されます。後悔しないように、些細なことでも疑問や心配な点を手術前に解消しておきましょう。治療のメリットだけでなく、考えられるリスク、予想される術後の経過やケアの方法について、丁寧に説明を受けることで、不安を大きく和らげることができます。

成功例を見て治療に対するポジティブなイメージをしましょう

インプラント治療によってとても良い結果が得られたケースを実際に見ることで、手術や治療について具体的なイメージができるようになります。

身近な方やインターネットの体験談でももちろん良いとは思いますが、手術部位や術式、インプラントの本数によっても、予想されるリスクは全く異なります。担当の歯科医師に実際の話を聞き、可能であれば口腔内写真やレントゲンを見せてもらうことによって、よりご自身に照らし合わせたイメージを深めることができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、インプラント手術後の過ごし方や注意点、鎮痛剤についての解説と、カウンセリングのご紹介をしました。

インプラント治療は、必ず手術が必要であるというデメリットが存在する一方で、良好な結果が得られた場合は20年や30年以上もお口の中で活躍をしてくれます。「なんとなく怖いから」という理由だけで避けてしまうのはとても勿体ないと考えていますので、まずは信頼できる歯科医院選びとカウンセリングから始めてみてはいかがでしょうか。

名古屋市千種区にある歯医者 ちくさ池下歯科・矯正歯科では、国立大学病院で10年以上もインプラント治療に従事し、日本補綴歯科学会専門医・日本顎関節学会専門医の資格を持つ歯科医師が、患者様のお悩みを解決するお手伝いをしております。まずは検査と相談だけでも、もちろん可能です。お悩みや不安について、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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